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院長のひとりごと
バスク 続き

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バスク 続き

スペイン側 サンセバスチャンへ

豆知識

サンセバスチャンはカンタベリア海に面し、ラ・コンチャ湾(貝殻湾)が町の中心を形造る港町で「スペインで最も美しい港町」と称されるところです。19世紀末にスペイン王妃のマリア・クリスティーナがこの街を避暑地として訪れたことがきっかけで、タラソテラピー(海洋療法)が広まった場所として有名で、貴族や上流階級の保養地として芸術家や文化人が次々とこの街を訪れるようになったそうです。

さて、滞在するホテルは有名なホテルマリア・クリスティーナではなく、町の中心サンセバスチャン大聖堂近くのホテル・エルバソです。ここのレストランNarruもバスク料理で有名なところです。到着日の夕食はNarruで頂きました。

斬新なNarruの料理 中トロの鮪の刺身・・ 
ヒラメの身をくり抜きクリーム仕立ての一品

5日目はバスでサンセバスチャンの町が見渡せるモンテ・イグレドの丘へと向かいました。サンセバスチャンの天候は1日のうちに四季があると言われているそうで、朝から雨、それもかなり強い風が吹いておりました。びしょ濡れになりながら展望台に向かいましたが眺望を楽しむどころではなく、展望台近くのホテルのラウンジでお茶を飲みながら一休みとなりました。さらに次に向かうゲタリアの街での昼食の時間調整で途中、レアルソシエダの本拠地のスタジアムをちょっと拝見ということになりました。レアルソシエダは現在久保建英が所属しているスペインの強豪クラブです。スタジアムに行った時には雨が上がり青空ものぞいておりました。さて、ゲタリカは小さな漁港といった趣ですが、ヒラメの炭火焼きなど海鮮の炭火焼き料理が有名なところです。勿論、昼食は港のすぐそばのレストラン「El Astillero」で名物のヒラメの網焼き、ココチャ(タラの顎肉)、チャングロ蟹をチャコリ(バスク地方の微発泡の白ワイン)を飲みながら大満足です。チャコリは注ぎながらボトルを高く持ち上げて空気を混ぜながらグラスに注ぎます。そのパフォーマンスも見て楽しいものでした。その後サンセバスチャンの中心に戻り市場巡りを致しました。夜はお待ちかねのバル巡りです。事前に医師会の美食家の先生からお勧めのバルを伺っていたのでそこへと向かいたかったのですが、残念、長期休みとのことでした。ガイドの方に別な店を案内してもらい、バルの作法をご指導いただきました。有名バルは流石に混んでいて肩を入れて注文して一二品頂いたら次の店へというスタイルが良いとのことでした。勿論チャコリも頂いて参ります。

サンセバスチャンを見下ろす  ラ・コンチャ湾(貝殻湾)
レアルソシエダのグッズショップ 久保建英のname入りのシャツもありました
鱈の頬肉の揚げ物
チャングロ蟹の一皿  北陸の蟹面に似ています
鱈の炭火焼き
バル街 さてどこに行こうかな
有名なバル 外から覗いてみました
きのこのピンチョス

6日目は自由行動です。そこで事前に予約しておいたミシュレン星付きレストランでの昼食です。三つ星レストランは東トラブルの不手際で予約できず一つ星ではありますが「IBAI」というレストランに参りました。比較的若いシェフでPaulo AiraudoでParisやドイツ、イギリスなどで経験を積んできたそうで、味も盛り付けもちょっとひと工夫、センスの良い料理でした。

IBAI  ミシュラン一つ星 三つ星が予約できませんでしたが、一つ星でもとても素晴らしい料理でした
牡蠣と野菜のスープ仕立て
やはり出てきましたヒラメの炭火焼き
右端がシェフ Paulo Airaudo  
ミシュランのお印 2025

ところでサンセバスチャンはグルメの街ということで有名ですが、なんと料理大学があります。美味しい料理のレシピは全て公開し共有して街を挙げて美食の街へと進化させていったそうで、ミシュラン三つ星が三つ、一つ星も入れると星の数は16から19個ほどになるそうです。小さな街のミシュランの星の数は世界一だそうです。午後はぶらぶらと街歩きと買い物で過ごしましたが、その間も雹が降ったり晴れたりと目まぐるしい天気の変わりようでした。

7日目は旅の終盤です。世界遺産のビルバオのビスカイヤ橋へと向かいました。ビルバオに注ぐネルビオン川に掛かる橋で大きな船が通れるように川を渡る運搬橋です。勝鬨橋のような跳ね上がる橋ではなく、大きな鉄橋にゴンドラを掛けて人や物を運ぶ橋、ケーブルカーのようですね。車と人が45mの鉄橋に下がるゴンドラに乗り川を渡る物です。設計はエッフェル塔を設計したギュスターブ・エッフェルの弟子のアルベルト・パラシオガッセが設計したとのことでした。鉄骨造りの橋脚からはなんとなく想像ができる構造物でした。

世界遺産 ビスカイヤ橋 ゴンドラに乗って河を渡ります

さて、ビルバオのもう一つの建築物、グッゲンハイム美術館はモダンアートの美術館で、カナダ出身のフランク・ゲーリー(最近亡くなられて新聞に隈研吾氏の追悼のあ寄稿が載っておりました)による建物で、独特のデザインでニューヨークにあるグッゲンハイム美術館とは全く違う印象でした。前庭には犬の植栽?の大きなアート作品(Puppy)が目を引きました。展示物も草間彌生あり六本木ヒルズにもあるルイーズ・ブルジョアの蜘蛛あり、「Snake」という鉄鋼のインスタレーションありでとても見応えのある物でした。直島のベネッセ美術館もとても印象的でしたが、ちょっとスケールが違うと印象でした。また訪れてみたいと思いました。

グッゲンハイム美術館 前の『Puupy 』Jeff Koons    007の映画のシーンにも出てきたそうです
六本木ヒルズにもありますね  「Maman」
Installation for Bilbao

8日目は帰国の日です。最後にゲルニカを訪れました。ピカソの絵で有名ですね。スペイン内戦の悲劇の街でバスク自治・独立についても重要な意味を持つ町です。州議会議事堂も見学、議事堂前の「ゲルニカの木」も見て参りました。ゲルニカ空爆の意味やピカソのゲルニカ(原画はマドリードにあります)を見て、歴史的な意味や戦争の意味も考えさせられました。バスクへの旅の最後をゲルニカで終え今回の旅の意味もそれなりに意味のある物であったと思います。

ピカソのゲルニカ  原画はマドリードにあります
ゲルニカの悲劇を展示してあります
州議事堂前の 「ゲルニカの木」

その後は空港へ向かい帰国の途へ バスクのグルメと芸術の旅でありました

さて、次はどこに出没いたしましょう。動けるうち元気なうちにまだまだ行ってみたいところが出てきます

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